巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
「……そうですか。ならば私はサラの出自について、殿下にお伝えしなければなりません」
僕の返答を聞いたシス殿は、安堵した笑みを浮かべると、サラの過去について話し始めた。
「もうお察しだと思いますが、サラの両親はアルムストレイム神聖王国の出身です。そしてサラの母親はアルムストレイム教に於いて<焔の聖女>と呼ばれていた炎系聖属性の持ち主で、父親は聖騎士団序列第二位、聖ファーレンテイン騎士団の団長でした」
「……っ!?」
サラの両親がアルムストレイム教徒で、もしかすると上位聖職者なのではと予想はしていたけれど……。まさか<聖女>と<聖騎士>だったとは、全く予想していなかった。
「そのような高位の人間同士の娘が、何故孤児に……? サラのご両親はご存命なのですか?」
「……駆け落ちした二人に追手がかかりましてね。既に二人は神去ってしまいました」
「駆け落ち……!? <聖女>と<聖騎士>が?」
身分的には何ら問題がなさそうだけれど、駆け落ちしなければならない理由があるのだろうか。