巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。

 不思議がる僕に、シス殿が教えてくれたのは、アルムストレイム教の教皇の異常なまでの<聖女>に対する執着だった。


「聖属性を持つ人間は全て『花園』と呼ばれる施設に集められます。世界中で行われる<鑑定の義>で聖属性だと判明した者も全てです。そして『花園』に集められた者は敬遠なる教徒になるための教育を受けますが、本当の目的は聖属性同士の人間を掛け合わせ、<聖母>をこの世に降臨させるためなのです」


「その<聖母>とは一体……? <聖女>とは違うのですか?」


「<聖母>とは教皇──私は聖下とお呼びしていますが、その聖下の対となる存在であり、聖下の花嫁となる者のことです。竜人や獣人でいうところの番と同じでしょうか」


 教皇は随分前から<聖母>を探し求めているのだという。


「<聖母>は聖下にとって『魂の片割れ』『半身』なのだそうです。だから聖下は<聖母>を生み出せる聖属性の人間を集め、子供を産ませては<聖母>かどうか確かめ、探しているのです」


 だから<聖騎士>とは言え、聖属性を持たないサラの父親との結婚を反対されたために、二人は駆け落ちという手段に出たのだろう。
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