巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
私がエルから説明を受けていると、部屋の扉がノックされ、「失礼します」と言って文官らしい人がエルを呼びに来た。これから会議が始まるらしい。
「サラが目覚めたばかりなのに申し訳ありません。執務が終わり次第すぐ戻りますから、ここでゆっくり休んでいて下さい」
エルはそう言うと、私に気遣いながら文官さん達と部屋を出て行った。
そうして、広い部屋で私はお爺ちゃんと二人になったのだけれど……。
「…………」
……お爺ちゃんは言葉を発することなく座っている。
(やばい……これはかなり怒っている……!)
お爺ちゃんがこうしてずっと無言でいるのは、かなり怒っている時なのだと、私は長年の経験で知っている。声を出して怒られるより、こうして静かに怒られる方が何倍も精神的にクルのだ。
(でも倒れただけでこんなに怒るとは……! 他にも何かやらかしたっけ……?)
お爺ちゃんに怒られるようなことをした覚えはないけれど、こういう時は大抵私が悪いので、必死に記憶を辿ってみる。
「……あ」
そう言えば、と思い出したタイミングで、私が目覚めてからずっと黙っていたお爺ちゃんがようやく声を出した。