巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
私を「愛しい子」と言った懐かしい声と、優しく頭を撫でる手の感触。そして大切なものを失ったような喪失感……。
(もし大切なものが痣だったとしたら……あの声の人は……もしかしてお母さん……?!)
何故あの痣を大切に感じたのか、ずっと不思議だったのだ。だけどその理由はきっと、痣がお母さんと私に残された唯一の繋がりだったからだろう。
──お母さんは死んでからもずっと、私のことを守ってくれていたのだ。
そんな封印を私に施したお母さんって一体……と思ったところで、私は先ほどの話を思い出す。
「あれ? 今<花園>って……それは聖属性の……? え、まさか……」
「お前は光系統の聖属性持ちだ。ちなみにお前の親は<聖女>と<聖騎士>だからな」
「………………………………はい?」
あまりのことに絶句している私を他所に、お爺ちゃんが私の生い立ちについて色々教えてくれた。
両親の名前や二人が出逢った経緯、逃亡中に私が生まれたこと──。
(まさか以前教えてくれた、駆け落ちした二人が両親のことだったなんて……!)