巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
アルムストレイム教の聖典の中に「愛する子供達よ、自ら復讐してはいけません。ただ主の怒りに任せなさい。主は言われました。『復讐するは我にあり、我これに報いん』と。」という一節がある。
だから悪人に報復するのは神様にお任せしよう。きっとその叡智を以て、私が考えるよりももっとえげつない罰を与えてくれるに違いない。神様、頼みますよ!
「……だけどもし復讐を許されるのなら、アルムストレイム教からエルを──この国を守りたいと思うよ。アルムストレイム教の企みを阻止することと、エルと幸せになることが、私に出来る最大の復讐かな」
私が笑顔でそう答えると、お爺ちゃんは安心した表情を浮かべた。
それから「そうか。じゃあ、きっちり復讐しないとな」と言って、ニヤッと笑う。また何か悪巧みしているらしい。
「よし、これからに備えて今のうちにゆっくり休んどけよ」
お爺ちゃんが冗談交じりに言うけれど、'今のうち'の部分が引っかかる。
「……えっと、休んだ後はどうなるの?」
「そりゃ、やることがいっぱいあるからな。しばらくは大忙しだろ。勉強とか勉強とか勉強とか?」