巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
私はてっきりお爺ちゃんと懇意になる、もしくは縁故関係を持ちたい人が接近しているのだと思っていた。だってこの国で今一番権力がある貴族がお爺ちゃんだから。
それにお爺ちゃんの庇護下に入れば物理的にも権力的にも安心だろうし。
そんな事があったその後も、会う貴族会う貴族に誘われ続け、私の我慢はそろそろ限界を迎えていた。
そしてキレちゃう前にエルに相談してみようかな……と思ったその日の午後、忙しい合間を縫ってエルが離宮に来てくれた。何というタイミング!
「最近貴族からの誘いが多くてすっごく困っているんだけど、どうしたら良いと思う? それに私を息子とお見合いさせようという意図がチラホラ垣間見えるし……。毎回断るのも気が引けるんだよね」
私は離宮の応接室で、優雅にお茶を飲む王太子にご意見を伺ってみる。
「一番効果的なのは、サラが僕の婚約者だと発表することですね」
「えっ?! あ、いや、それはちょっと……まだ早いような……?」
貴族になりたてほやほやで勉強も最近始めたばかりの私が、王太子の婚約者だなんて世間に知られたら……すっごく反対されそうで怖い。