巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
──なのに、トルスティ大司教の魔法は、その効力をバザロフ司教の身体に着実に与えている。もしかしてあの魔法は六属性のどれにも属さない魔法なのかもしれない。
「……っ!! 馬鹿野郎っ!! てめぇ何てことしやがるっ!!!」
お爺ちゃんが剣を抜きながら飛び出し、バザロフ司教へと斬りかかる。
剣が一閃し、バザロフ司教の首を跳ねるけれど、黒い靄のようなものが切り口から溢れ出て、首と身体をくっつけてしまう。
「くそっ!! 遅かったか……!!」
この世のものとは思えない絶叫と骨が砕ける音を上げながら、バザロフ司教の身体が歪になっていく。
そして黒いドロドロとしたモノが口から瀑布となって飛び出し、辺り一面を漆黒に染め上げる。
(何これ……?! まるであの時の夢を再現したみたいじゃない!!)
口から黒いモノを吐き出すにつれ、バザロフ司教の身体が萎み眼球が零れ落ちる。
そうしてバザロフ司教だったものは、トルスティ大司教の魔法で<穢れし者>へと変貌していく。