巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。

 長い年月をかけて実行された、サロライネン王国乗っ取り計画が完遂間近で頓挫した為に、トルスティ大司教は闇のモノを放ち、国王陛下を始めとした重鎮達を殺す、という暴挙に出たらしい。


 混乱する貴族達の様子を、トルスティ大司教が愉悦の表情を浮かべながら、楽しそうに眺めている。


「──ふふふ……! 本日を以ってサロライネン王国は崩壊するのです……!」


 にたり、と嗤うトルスティ大司教に、エルが「させるかっ!!」と斬りかかる。


 隙をついたタイミングで、エルの剣がトルスティ大司教の首を討ち取ろうとした時、”ガキィィィン!!”という硬質な音と共に、エルの剣が弾かれてしまう。


「──っ!?」


 完璧なタイミングだったし、エルに気付いていなかった筈なのに、トルスティ大司教が纏う結界がエルの剣を阻んでしまったのだ。


(一体、トルスティ大司教はいくつの結界を展開しているの!?)


 魔法が使えない玉座の間だけれど、どうやら魔道具なら使えるらしい。
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