巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
「ふふふ……とうとう、<熾天>の……効力が無くなり、ましたね……。これで……貴方を守るものは……ありませんよ……!」
トルスティ大司教の言葉通り、<熾天>から光が失われていく。お爺ちゃんの魔力はもう生命活動に必要な分しか残っていないようだ。
「お爺ちゃん!! 逃げてっ!!」
私は自分でもわからない内にお爺ちゃんへと叫んでいた。だけど私の叫びと同時にトルスティ大司教の身体の中から黒い闇が広がっていく。
「──!! てめぇっ!! 自分の身体に闇のモノを──っ?!」
トルスティ大司教の意思なのか、闇のモノはお爺ちゃんに狙いを定めて襲いかかっていく。
効力を無くし、ただのペンダントとなった<熾天>の代わりに、お爺ちゃんは騎士団で使っている剣を取り出すと、襲ってくる闇のモノを斬りつけていく。
「はは……っはははっ!! ただの剣に……闇のモノが倒せる、わけ無いでしょう……!! さあ……! 私と共に……っ神の元へ参りましょう……!」
トルスティ大司教が言っていた望み──それは、お爺ちゃんと一緒に死ぬことだった。