巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
その壮絶な光景に、一体何が起こっているのかを理解する前に、サラの身体から光が迸り僕の視界を真っ白に染め上げる。
光が音さえ掻き消してしまったのか、僕はまるで真っ白な世界にたった一人、取り残されてような感覚に陥ってしまう。
サラから迸った光は止まらず、王宮中を照らしていく。
その王宮から発せられた光の輝きは、目撃した王都中の人々に神が王宮に降臨されたと勘違いさせるほどだった。
光の奔流が止まり、視界が通常の状態に戻ってくる。それと同時に、騎士団員達が喜ぶ声が聞こえてくる。
「<穢れを纏う闇>が消えたぞっ!!」
「俺の怪我が治ってる!!」
「瘴気にやられてた奴らが目を覚ましたぞ!!」
サラは聖属性を発現し、その聖なる光で瘴気を祓い<穢れを纏う闇>を浄化したのだろう。さらに治癒の力まで使い、負傷した人間全員を癒やしたのだ。
まさかの奇跡に、元気になった団員達が湧くけれど、僕の腕の中にいるサラだけは静かなままだ。
「……サラ? サラっ?!」
僕が必死に呼びかけても、サラはピクリとも動かない。
身体は動かないのに、血は彼女から止めどなく流れ落ちていく。