巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
僕は一瞬でもサラの死を考えたくなかった。少しでも彼女の死を意識してしまえば、本当に彼女を失うかもしれないと本気で思ったのだ。
僕やシス殿、騎士団員達を心配して怪我を癒やしたくせに、どうして自分のことにはこうも無頓着なのか。
動かない僕とサラの様子に気づいた団員達が慌てて駆け寄ってくる。
「……っ?!」
「なっ……!?」
「宮廷医を呼べっ!! 早くっ!!」
「止血できる布はないか!!」
「治療室に運ぶぞ!! 準備しろ!!」
団員達がサラを助けようと必死になっているのに、肝心の僕はサラを失う恐怖で彼女の身体を離すことが出来ない。
サラの身体を抱きしめて震えることしか出来ない僕のもとへ、シス殿が急いで走ってきた。
その手には数本の<聖水>が握られている。
「殿下!! サラの傷を見せて下さい!!」
シス殿からの指示を受け、サラの傷口が見えやすいように腕を緩めると、シス殿が傷口に<聖水>を何本も振りかける。
さっきの戦いで辛うじて残っていた<聖水>をかき集めてくれたのだろう。