巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
ひどく驚いた使用人さんの顔が、段々涙ぐんできた。どうして泣きそうになっているのか不思議に思っている内に、使用人さんの涙腺が決壊してしまう。
「せ、聖女様……!! ぐずっ……お目覚めになられたのですね……!! ああ、本当に良かったです!! あ! すぐ殿下にお知らせしてまいります!!」
使用人さんは私にお辞儀をすると、慌てて部屋から飛び出していった。
(すごく泣いてたけど大丈夫なのかな……。あれ? さっき私のこと「聖女様」って言ってたような? 聞き間違い?)
何だか頭がぼんやりしていて、いまいち記憶がはっきりしない。しかも身体に力が入らないし、動かすとあちこちギシギシ言ってるし。
何となく覚えているのは、必死に私の名前を呼ぶエルの声で。
「サラっ!!!」
(そうそう、こんな感じですっごく焦ってたよね……って、あれ?! 本物!?)
おぼろげな記憶を思い出していたら、よほど慌てたのだろう、息を切らしたエルが部屋にやってきて驚いた。
「目が覚めたんですね……! ああ、本当に良かった……!! もう目覚めないのかとすごく心配していたんですよ!!」
「……お……」