巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
「何を仰います! 今やサラ様は国を守った救国の聖女として王国中にその御名を轟かせていらっしゃるのですよ! そして貴族や騎士団の者達もサラ様の御光をその身に受け深い感動を覚えたと申しています! サラ様に一生の忠誠を誓うと望むほどに! 先ほどサラ様がお飲みになられた<聖水>も、サラ様の御身体を心配した貴族達が提供してきたものなのですよ! ですからサラ様が王太子妃になられるのを反対する者などこの国には存在いたしません! もし存在するのならその者は国家転覆を企む不届き者です!! むしろ国民全てが一刻も早くサラ様に王太子妃となっていただきたいと願っているのです!!!」
……ヴィクトルさんが凄い早口で捲し立てる。……この人こんなキャラだっけ?
そんなヴィクトルさんに賛同するかのように、側近の人達や使用人さん達もこくこくと頷いている。皆んな目がキラキラしているし頬は上気しているのか真っ赤だしでちょっと怖い。
お爺ちゃんはそんな人達を楽しそうに眺めながら、高みの見物を決め込んでいる。
そんなお爺ちゃんの様子に、まさか彼らを先導しているのは……と疑ってしまうのは最早条件反射なのかもしれない。