あの花が咲く頃、君に会いにいく。
少し悲しそうに笑いながら手を振る茅乃が気になったが、凛達に引っ張られ教室を出る。



噂のパンケーキ屋は平日だというのに混んでいて、三十分ほど待ってからやっと入れた。



「うわあ…ふっわふわあ!」



運ばれてきたバターがたっぷり染み込んでいる黄金色のパンケーキにナイフを入れると、もにゅと弾力を感じられ、思わず感嘆の声を漏らす。


口に入れると、バターと蜂蜜が口いっぱいに広がり、悶え死にそうになった。


茅乃も連れて、今度また絶対来よう。そう心に決めた。



「茅乃さ、この前も誘い断ったよね」


「あーカラオケね!その時も四人で行ったよねー」


「この前は歯医者、だっけ?一緒に帰ろって誘いも塾だからって毎日断ってくるし、今日は家族でご飯?どんだけ私たちといたくないんだよってね」


「え、それな!私たちのこときっと見下してるんだよ。ね、紫音」


「…え?あーたまたま予定と合わないだけじゃないかな。ほら、もうすぐテストだから塾の日にちも増えたってこの前言ってたし、テストが終わればみんなで遊べるんじゃない?」


「えー紫音いい子かよー」


「それより、みんなの一口ずつ交換し合おうよー!全部食べてみたいー!」


「ぶはっ、紫音ってば食い意地張りすぎー」



少し雰囲気が悪くなったかもと思ったが、またいつもの三人に戻ってホッとする。



…だが、この日から、三人は変わってしまった。
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