木曜日は立ち入り禁止。
|《トリプルデート(仮)》

その日は6月なのに、気温は30度近くまで上がっていた。

「暑ぅぅーーいっ!」
「りつ、何で上着なんて持ってきちゃったの」
「だってー、あそこのお化け屋敷寒いって噂じゃんか…」

私とりっちゃんとなーさんの3人は、駅のターミナルに立っていた。

今日は待ちに待った遊園地の日!

りっちゃんはタンクトップのトップスにハイウエストのショートパンツ、それに薄手の上着を羽織った可愛い格好で来ていて

なーさんは全体のシルエットが上手く目立つきゅっとしてるけど動きやすいようにスリットの入った7分丈のワンピースで来ている。

2人ともオシャレで可愛いなぁ…

りっちゃん達はクラスでもずば抜けてオシャレやメイクに気を使っているから、同級生にも1目置かれていて
私と違って本当に可愛い。

「なーんて考えてんでしょ」
「……えっ?!なんでわかっ…」

なーさんはニヤッとするとよーしよしと私を撫で回す。

「いーい?みくる。あんたも可愛いんだよ」
「そうだよみくる!まずその大きい花柄のワンピース!大きい柄の割に淡い色合いなのがグッドポイント!んー、うんうん、その上にミニ丈の半袖ブラウスを羽織るように着てるのもすっごい可愛い!それにそれに脚の露出少ないけど華奢な腕が綺麗に出されてるのも…」
「はいストップ。りつそこまでー」

うわぁ、さすが読モ…!見てる部分が私と違いすぎる。
実はこのワンピースは去年なーさんが選んでくれたもの。
なーさんもりっちゃんも凄いなぁ。

と、改めて実感する。
< 31 / 40 >

この作品をシェア

pagetop