木曜日は立ち入り禁止。
「……にしてもさ、アイツら遅くない?」
なーさんは痺れを切らしたようにグループ通話をかけ始める。
待ち合わせ時間5分前。この駅に着いているのはまだ私たちだけで、男子3人は来ていない。
「あっ、出た。ちょっとあんたら今どこ?」
「わーわりぃ!オレがトイレしてて、改札どこか分からなくなっちゃってさ!今とりあえず走ってる!」
「ほんとに嵐みたいだな、佐藤」
ちょっとすると、3人が揃ってターミナルから出てきた。
「ごめーん!オレのせいだ!2人は待っててくれたんだよ!」
「俺はちゃんと着いてた」
わっ……、今日の佐藤くんと藤くん、かっこいい…。
なーさんの前で言い訳を並べる2人そっちのけで私は見とれてしまった。
男子が苦手、と言っても、服や本人を見ること自体に抵抗は無い。
今日の2人のお洋服は、2人にあっていて凄くかっこよかった。
オーバーサイズのパーカーに少し余裕のありそうなズボン、薄手の上着を羽織った佐藤くんと
半袖ワイシャツにすらっとしたズボンを履いて、黒っぽい7分丈の上着を羽織った藤くんは
並んでいるとすごく絵になる。
「んで?うちの彼氏とは仲良くなれましたか?」
なーさんは2人の後ろの方に立っている男の子を指さす。
そこには、オーバーサイズの上着にシンプルなTシャツとネックレス、丈が気持ち短めのズボンを履いてふわっとした明るい髪の毛をピンで止めている、
モデルのような男の子が立っていた。
かっこいい、というより、可愛い。
「おう!もちろん!なぁ奏多(かなた)!」
「崚、うっさい」
可愛く整ったお顔からは毒が吐き出された。
「崚は初対面でもこれだから、慣れてくれるとありがたいかも」
「晴彦も止めてくれればいーじゃん、うげぇ、暑い、鬱陶しい〜」
顔をしかめた奏多くんは藤くんに助けを求めるように袖を掴む。