木曜日は立ち入り禁止。
〜晴彦said〜

「…なぁ、晴彦は彼女と隣じゃないなんて耐えられる?」

右横には不機嫌そうに爪をいじる奏多。
前には九条さんとにこにこ話す大塚。

…面倒くさいな、奏多って。

「まぁ、確かに俺に彼女がいたとしてこの状況だったら、寂しいかも」
「はぁ?」

え、何でだよその反応。

奏多は盛大にため息をついて、不思議そうな顔をする。

「晴彦って大塚さんと付き合ってんじゃないの?」

はぁ?

「付き合ってないけど、何で?」

なんで俺が大塚と付き合えると思ってんだろう。

そもそも大塚は男子という生き物が苦手だから、俺なんか絶対無理だと思う。
こんな、面白みもない暗い男子なんて。

「だって、大塚さんずっと晴彦のこと気にかけてるし、ずっと見てた」
「…それは、俺たち割と仲いいし」

奏多はうんざりした顔で俺を見る。

「あのさぁ、どー考えてもお前大塚さんのこと好きでしょ」
「…なんでそうなるの」
「まさか自覚ないわけ?晴彦ずっと大塚さん見てたし、崚と大塚さんが喋ってる時どーいう顔してた?」

どー言う顔って…。
正直覚えていない。でも、さっき大塚が崚の話題を出した時、いい気分はしなかったのは事実。

でも

「俺は大塚を傷つけるようなことはしたくないから、これ以上近づけない」
「は?何でお前が近づくと大塚さんが傷つくんだよ」

それは

大塚は、男子が苦手だから。

でもこれは、奏多に言っていいのか分からない。
そもそも、俺相手に軽く触れるくらいは大丈夫になったみたいだから。

「…ふぅん、まぁ色々あるって事ね」
「ごめん、気使わせて」
「別に。俺は成星を狙うやつさえいなければそれでいいし」

奏多はストローを咥えるとイライラするといったふうにガジガジと噛む。
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