極上パイロットはあふれる激情で新妻を愛し貫く~お前のすべてが愛おしい~
それでも、あの大きな機体を離着陸させるには小さいと感じたのが、初めて近くで見たときの感想だ。

なにせ二百トンもの重さをたった十本のタイヤで支えるのだから。

私たち新人は、まずこのタイヤ交換を任せられるようになるのが目標だ。


「夏目、工具の点検したか?」
「はい、しました」


池尻さんに尋ねられて即答した。

すると彼は私の工具を改めてチェックし始める。

私たち整備士にとって工具はとても大切なもの。
三十種類ほどの基本の工具が入った専用の工具箱をひとりずつ与えられていて、鍵をかけるのが必須だ。

中の工具の一本一本に保管位置が決めてあり、なくしたときにすぐにわかるようにしっかり数えてある。

万が一飛行機の中に忘れてしまったら事故につながる恐れがあるからだ。

たとえ小さなねじひとつでも、紛失したら見つかるまで全員で捜す。


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