極上パイロットはあふれる激情で新妻を愛し貫く~お前のすべてが愛おしい~

ライン整備を担当していると、パイロットと接触する機会は多い。

とはいえ、FJA航空は一日に千便も飛ばしているので、岸本さんが操縦かんを握る便を担当できる確率はかなり低いのだ。


夜勤だったその日は、二十一時前に出勤して、ブリーフィングと言われる打ち合わせのあと、まずは羽田ステイ便のタイヤ交換を担当することになった。

B787のタイヤは前輪が二本、後輪が片側四本ずつの計十本。

三百五十回程度離着陸したあと、リトレッド――摩耗したタイヤに新しいゴムを貼りつけて再び使用する――を三回繰り返せる。

そのリトレッドをタイヤメーカーに依頼するために交換するのだ。

B787のタイヤの外径は約百三十センチ、幅は約五十センチで、昔よりずいぶん軽くなったとはいえ、重さは約百キログラムある。

そのため、身長が百五十四センチしかない私は近くに行くだけで圧倒される。

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