極上パイロットはあふれる激情で新妻を愛し貫く~お前のすべてが愛おしい~
「少し前にエンジンいっちゃって大変だったんだ」
「そうか。お疲れ」


俺たちパイロットは不具合を伝えればいいが、井上たちはそれをまた安全に飛べるようにしてくれる頼もしい味方だ。


「死骸が残ってたんだけど、夏目、嫌がらずに黙々と作業してたよ。俺も最初はビビったのにさ、なんか覚悟がある子だなと思って」


夏目の話からそれたのに、また戻ってしまった。

でも、彼女の話には興味がある。


「覚悟か……」


大学時代の思い詰めたような目を思い出す。

俺の知らない一面があるんだろうな。


「岸本、気になってるなら会ってみたら?」


月島にそう言われたものの、首を横に振った。

懐かしいし、知っている仲なので気になりはするけれど、わざわざ会いに行くほどでもないような。


「いや、俺は別に。それに、今は自分のことで精いっぱいなんだ。余計なことを考えている暇なんてない」


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