極上パイロットはあふれる激情で新妻を愛し貫く~お前のすべてが愛おしい~
ようやくコーパイになれたとはいえ、延々と試験は続く。

それに落ちるわけにはいかないし、機長に教えを乞(こ)い、経験を積まなければならない。


「まあたしかに。想像してたよりずっときつい」


優秀な月島がそんなふうにこぼすなんて珍しい。

ただ、ようやく念願のコーパイになれたばかりの俺たちは、絶対に失敗してはならないという緊張感に包まれた毎日を送っているため、心が休まらないのだ。

こうして集まれたのも久しぶりで、普段は愚痴さえこぼせず、ストレスフルなのかもしれない。


それなのに、夏目の姿を思い浮かべるとふと気が緩むのはどうしてだろう。

学生の頃の楽しかった日々を思い出すからだろうか。


「なー、高給取りふたり。おごりだろうな?」


さっきから遠慮なしにワインをがぶがぶ飲んでいる井上が言うと、鼻で笑う月島が口を開く。


「なんでお前におごらなきゃいけないんだよ」

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