錆びきった鐘は
6年生の夏、初めて皆城くんと話したとき。


私は彼に、夏祭りに誘われたことがあった。



夏休みのど真ん中。こんな日に誰かと会うなんて今までなくて、ものすごく緊張したのを覚えている。



もちろん二人っきりというわけではなく、クラスの皆でということだったのだけれど。




待ち合わせの場所には、クラスの半分以上がいた。


迷惑になるからと全員で回るのではなく、その場の立ち位置でざっくりと半分に分かれたメンバーで行動することになった。
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