俺様社長は純情な田舎娘を溺愛する 〜その後のエピソード〜
しばらくすると、髪を乾かすドライヤーの音が聞こえてくる。

もう、大丈夫だろうとドアを開け中に入る。びっくりして俺を見る果穂からドライヤーを奪い、果穂の長くて綺麗な髪を丁寧に乾かす。

「よし、乾いた。」
櫛で梳かして完成させる。
「ありがとうございます。」
フワッと笑う果穂を後ろから抱き締める。

「今夜は疲れてるだろうから、このまま寝かせてあげたかったけど…少しだけ付き合ってくれるか?」
遠慮気味にそう聞くと、

「はい。」
と、果穂が笑顔で振り返ってぎゅっと抱きついてくるから堪らない。

早急に唇を奪い、深く舌で割って入って彼女の口内を掻き乱す。
息を乱す果穂を抱き上げ、寝室に向かう。

自分がシャワーを浴びる事も忘れ、無我夢中で彼女を求めてしまう。

愛おしくて愛おしくて、傷つけたくない。
大事にしたい。そう思えば思うほど……。

深く繋がりたい、離したくない。
乱したい、俺だけをみて欲しい。
と、激しく突いてしまう。
矛盾したこの心に、果穂は必死で応えて全てを許し受け入れてくれる。

彼女の優しさに包まれ、俺の心は満たされる。

一回だけにしようと思っていたのに、自分で自分を制御出来ず…、

「……っあ……か、翔さん
   ……もう…ダメ…。」

激しく突かれて、息を乱しながら俺に抱きついてくる果穂を抱き上げ繋がったまま、
自分の膝に座らせる。
ぎゅっとお互い抱きしめ合って、しばらく動かず息を整える。

「…大丈夫か?」
出来るだけ優しく声をかける。
裏腹にそそり立つ己の欲をどうする事も出来ず……

「ごめん、これで最後にするから…。」
と、許しを乞う。

彼女はこくんと笑って、俺の頭を撫でてくれる。
「ありがとう…。」
そう言って再び、旋律を刻む。

彼女がビクビクっと身体を震わせるのを感じて、俺も我慢できず、熱い思いを注ぎこむが如く、己の欲を解き放つ。
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