ハイスぺな俺が北川さんに相手にされない
「北川さんがそう言ってくれるだけで
救われたよ。
ありがとね」
何なの、俺。
北川さんにめちゃくちゃ心配されてる。
そんなに顔に出てんのかな?
いつも通りでいようとしてるのに。
「そうだ!
チョコレート食べますか?
昨日買ったばっかりなんですよ」
北川さんはキッチンの方へ
走っていった。
ん?俺は子供扱いされてるのか?
けど、そんな心遣いもかわいくて、
嬉しい。
「加瀬さん、私に出来ることが
あったら言ってください!
いつもお世話になってる人が
こんなにも落ち込んでいるなんて、
私何かせずにはいられないです…」
北川さんはチョコレートを差し出した。
板チョコだった。
思ってたのと違う。
「言っていいの?」
「はい!」
「言ったらほんとにしてくれるの?」
「はい!」
「じゃあ…」