ハイスぺな俺が北川さんに相手にされない
第七章


ある日、仕事から帰ると、玄関にクリスマスツリーが
届いているのに気づいた。

思ったより小さかった。
ネットショッピングあるある。
サイズ感が思ってたのと違うやつ。

俺はツリーを片手で担いで玄関のドアを開けた。

その時、ちょうど隣の部屋のドアが開き、
北川さんが涙目で飛び出してきた。

「加瀬さん……おかえりなさい。
いつもいつもすみません…
ショックなことがあったので、
是非加瀬さんにも共有したくて…」

悲しそうな北川さんの顔を見て、
俺はもしや、と思った。

あいつのこと、知ってしまったのか?


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