エリート国際弁護士に愛されてますが、身ごもるわけにはいきません

「そうだね。卒業式ぶりかも」

風の噂で友人とIT系の会社を立ち上げたと聞いた。学生時代から、いつか起業したいと言っていたのを思い出す。

猪突猛進で行動力があり、これと思い立ったらすぐに実行するタイプの人で、そんな佐藤に引っ張られるように瑠衣も随分アクティブに生活していた。

卒業してまだ三年も経っていないので、外見はあまり変わったところは見受けられないが、今は社長だったりするのだろうか。

再会して嬉しそうな表情を見せたものの、佐藤からは少し疲れた雰囲気を感じる。

「元気だった?起業したって聞いたよ」
「うん、元気だよ。覚えてるかな、小山と一緒にAI開発の会社を立ち上げたんだ」
「凄いね。小山くんって、孝弘と同じ理工学部の人だよね? 久美の彼氏だった」
「そう、その小山。あいつら、卒業してからもしばらく続いてたんだけど、去年別れたらしい」
「うん、久美から聞いた」

元彼とはいえ佐藤とは大学の同級生で友人の距離感に戻っているため、気まずさもなく話せる。

その後も同級生の近況などを話していると、あっという間に大和との待ち合わせの時刻が迫っていた。

瑠衣はさりげなくスマホで時間を確認しながら尋ねる。

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