研がれる私/長編エロティックミステリー
愛するが故…⑨



「よし、これで決まりだ。石神は一気に毒殺しない。飲み物への薬物混入は睡眠薬、痺れ薬の類ってラインでいく。いいな?」

石渡の問いかけに、私たち3人は同時に頷き、同意した…

「じゃあ、高石さん…、そう言うことになったから、使用する薬物は殺傷目的を外す。それで考えてくれ」

「ああ、承知した」

石橋の確認に、高石ははっきりと答えたわ


***


その後、私たちは細かい段取や確認事項を綿密に話し合って、”会議”が終了したのは深夜1時半だった

結局、私のバースデーin康友ルームの日程セットが出来次第、決行とすることで皆が了解し、散会としたわ

ということで、その夜自宅に帰った私は、さっそくカレにスマホしてね…


***


「…そうか、お前の誕生日、今月ってか。フフ…、ルイはさそり座だったのか(笑)。でよう、何歳になったんだっけ?」

「33歳!」

「ぞろ目か…」

「うん…」

仮にも命を狙い合う同士の二人だよ、私ら…

何だろーか、これ…、って会話になってる…

ここでもやっぱ、救いようもないほどイカれてる

***


「じゃあ今週の金曜日、夜7時~、あなたの部屋に行く。いいのね?」

「ああ、何かプレゼント用意して待ってる…」

プレゼントか…

「私は料理とお酒持って行くわ。シャンパンでいい?さすがにこういう時は缶の乾杯より、グラスにお酒注いでカキーンてやりたいから…」

「うむ。じゃあ、それは任せる。…ルイ、金曜の夜は楽しみにしてるぞ。ガンバレ」

「…」

「どうした?」

「ううん…、別に。わかった…」


***



今夜はどうも調子が狂っちゃってた…

大丈夫なのかなあ…

私もカレも、二人とも…、とかって…

ふと、私は妙に変な心配をしてたのよ

なんなのだろうかって感覚ではあったが…






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