研がれる私/長編エロティックミステリー
愛するが故…⑩



ついに、決行日はセットされた!

石渡には即伝え、すぐに他の二人への連絡完了の旨が返信されたきたわ

とうとう”その日”は決まったのね…

明日は、朝から特殊車両操縦の方の仕事が入ってる

日常はしっかりとよ

その上で、”もうひとつの世界”ってこと

えっ…❓❓

なら私…、どっちかで殺されても、もう一方で生きてる訳…?

それとも…、なの?

じゃあ、私って…‼


***


翌日は、文字通り健全な仕事で汗をかいた

それはそれで、とても爽快だし充実感を感じる

圧倒的大多数の人間は、自分で選んだ道、職業で一生懸命努力・精進し、その成果を手にした時、人生の幸せを体感するんだろう

それ、私だって理解の範疇よ、当然…

でも、所詮それでは物足りない

そこどまりじゃ、人生片手落ち

そうなるのよ、結局…

私の性を以ってはさ


***


もうひとつの世界で漂うワタシ…

”その世界”は私が創ったの❓❓

それとも、ハナから存在してた”そこ”に私がワープしてってこと…?

そこんとこ、あんまり考えるとアタマおかしくなっちゃうんで、今までさらりとまあいいやってとこで落ち着いてたんだけど…

でも、あの石神康友が私の眼中に飛び込んできてからは、自然と深く考えを及ばしちゃってる

今までの自分

本当の己…

それって”何処”にいるのとかって…

どうして今、”現在の私”…、宮本ルイというオンナなのかの理由

何でこんなにみんなと違うの、私…って、そこの素朴な疑問…

要はそれらひっくるめて、金曜の夜に明らかとなるのよ

きっと…

さあ、その決行日まであと2日よ!






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