研がれる私/長編エロティックミステリー

第3章ー曲折ー

猟奇の主①



”ぎゃあ~!!”

この絶叫…、ここ数年来の私では最高の”音量”だったかな

そして、その後なぞった展開は”まさに”だった…

あの瞬間、思わずこの手から放り投げた封筒の中身たる”ブツ”は、リビングのフローリングにスッと着地を果たした


***


一体何が起こり得たのか…

コトはコンビニから戻り、さっそくその封筒を開けた次の瞬間、勃発したのよ…

中には白紙の便箋とそれに包まれていた小さいビニールケース…

そしてそこの中には、更にティッシュで覆われている数センチ大の、”当該ブツ”が納まっていたのだが…


***


だけど私はさして気にせず、ティッシュの中身を取り出してしまった…

その後はもうそのブツ自体に仰天して、気が付くと条件反射的に手にした”ソレ”を数メートル先まで放っていた

床に落ちたその小さいブツの正体がわかるまで、さほど時間は要さなかったわ

そう…、ソレ、生爪だった

たぶん”新鮮”な…


***


コレ…、人間のに間違いないだろーって…

私は深呼吸をして、滴る額の汗を拭ったわ

まずは…

そのあと恐る恐る、妙に白っぽく沈着しているツメをティッシュですくい上げた

続いて、おっかなびっくりといった手つきでツメを元の状態に戻し、封筒の中に入れた時…

で…、ヤッとこの時…、この封筒に切手も消印もないことに気付いたのよ!

むろん、メール便でもなかったそ

となればこれ…、何者かが直接ポストに入れたってことじゃないのよ!

私は愕然とした…


***


数分して…

すでに私はなんとか落ち着きを取り戻していたので、このブツにまつわる諸々のことが頭を駆け巡っていたわ

そして、いくつもの点と点が次々と結びつていった

間違いない…

”そう言うこと”で間違いはないって!

私は早くも、ひとつの結論(過程)に達していた






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