研がれる私/長編エロティックミステリー
異変の始まり④



帰宅後…

私は迷ったが、プーにはまずメールをかますことにした

いわばジャブ…


***


どの道、アイツとは3日後に結果報告で会うんだ

なら、その時に問い詰めればいい

徹底的に…

今はその攻撃材料を集めること

それが肝心


***


ふふ…、このプーと面接した翌日、あのグロいハメ動画を送ってきた後…

ヤロウめ、”やっぱ会うわ”と日時場所を通知してきた

本当にあのヤロウが石橋にケガを負わせた…

もしそうなら…、動機から何を要求したのかまで、すべて吐かせてやる!


***


その日は、そのまま自宅で”もうひとつ”の私の仕事に勤しんでいた

”それ”は…、日本と韓国からの投稿動画を、それぞれの相手国語に翻訳を起こす仕事だった

結構自由が利き、ひょんなことで習得した韓国語を有効活用しての今のダブルワークがあってこそ、好き勝手な生活を謳歌できる

そう思うと、ひと際翻訳にも力が入るというものだ

翻訳作業は午後1時半過ぎまでノンストップでこなした

”さあ…、ちょっと遅くなったけど、軽くお昼にするか…”

私は自室のデスクで思いっきり伸びをして、チェアから立ち上がった


***


”今日はコンビニで適当に何か買ってこよう”

そういうことにした…


***



私はマンションのエレベーターでエントランスに下り、ふとメールポストに目をやった

まさにふと…、だった

すると私のエントランスポスト…、郵便物だかメール便だかが上半身大をはみ出させていた

”また、あんな入れ方してるわ…。抜かれちゃうっての、あれじゃあ…。今度ビシッと言ってやらないと…。で…、どっちだ、今回は宅配業者か郵便屋か…!”


***



私はコンビニび行く前にエントランスポストを開け、”配達物”を取り出した

ポストの中は、そのはみ出し郵便物のみだったわ

私はその定型サイズの封筒を手に取ったのだが…

それには差出人が記されていなかった

そして…

封筒の中には、明らかに手紙以外の”何か”が入っている

手触り的には、カギのような感じだった

”まあ、いいや…、中身は後で。とにかくお腹減った。早く何か買ってこよう”

私は”その封筒”をズボンの後ろのぽっけに突っ込み、徒歩3分のコンビニに走って行った




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