研がれる私/長編エロティックミステリー
相互殺意⑦



私の体…

今、芯からほてっている

この刺激的な時間…

何なの、コレ?


***


気が付くと…

私に荒い吐息を吐かせていた人殺しグッズの布は、私の口元に移動されていた

それ…、生暖かい…

当たり前だよ

ちょっと前まで、カレが私のスカートの中に擦り当てていたんだもの

そのぬくもり…

それ…、いいようのない生ぬめり感のようなもの

人の首を絞め、絶命させた瞬間を追感しているこの布

私はそこに、体の奥底から湧いて出たものを染み込ませた

今、私は嗅いでいる

ううん、嗅がされてる

コレを…

何ともな匂いだよー


***


「どうだ、ルイ…?これからの二人のストーリー、コイツでお前を絞殺ってのもアリだぜ」

「うっ…、ううっ…」

店の客が見てるよ

恥ずかしいわ…

これは私たちの演じてる場面なの?

じゃあ、あそこのカップルは観客?

とにかく、私は晒されてる…


***


カレはここに至り、容赦なかった

「…オレ達で織りなすイカレた物語の二人は、互いに殺意を抱く関係だ。裸で抱き合う時、お互いを殺してしまいたい衝動に駆られる。だが同時に、オレ達の演じる二人は激しく愛し合っている。そうだろ?」

「そうよ‼」

私はなぜか大きな声を上げた

「それを確かめ合おう。これから…」

「…いいわ」

私はためらいなく答えていた


***


私たちの”本編”オープニングの共演シーン…

どうやら、濡れ場と決定したようだ

私は火照った体に言い聞かせた

”もうすぐ、思い切り燃えられるのよ…”

夜8時半、私は康友とインセインを出た…





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