研がれる私/長編エロティックミステリー
奇策あり④



海外特殊工作隊の傭兵として、数々の殺しを実行してきた石神康友に立ち向かうには、一人じゃ無理

ならば、多数で挑めばいい

これは単純な理論だ

ただ、それでも無策では単に頭数だけ多くても、今回のタ-ゲットのタマは取れない

そこで…、まずは完璧な殺しのシナリオとなる

それなくしては、そもそも彼らが私との共犯ミッションを決心できない

逆にそこをクリアされれば、生爪剥がされた憎き男ってことで、3人が共通の怨念を込め、一致団結できる俎上に上がれる

こうなれば、一人一人は取るに足らない無力な男でも、1+1+1=3は4にも5にもなり得る…

それなら、何とか難攻不落の私の恋人を手に掛けることだって、やってやれないことはない

でも、私のこの3人を選んだ理由はまだあるわ


***


それは3人のそれぞれが持ち合わせる武器…

高石は医療関係の仕事だから、人を殺し得る毒薬物というアイテムが手に入るし、使い方も熟知している

これ、大きなポイント1だわ

次に、石渡のプーは、以外と役者だ

康友を殺す私たちの舞台へ連れ出すには、カレの”濃い”すっとぼけぶりが有用になると私は踏んでる

そして石橋には、あの一途さが武器となる

人間いざとなったら、迷いなく一直線に突っ込める純朴さが無敵の艦隊を駆逐するのよ

先の大戦で、あのアメリカ艦隊のどてっぱらに突っ込んで行ったカミカゼ特高隊のように

純朴かつ怖いもの知らずな突貫精神は、いわゆる”強者”が、最も恐怖を感じ得る存在となる

今回で言えば、殺しの熟練者である康友が、やる局面において最も恐れを抱くのは、石橋のようなメンタルを含有したオトコなはずよ


***


まあ、今改めて思うわ

今回、共演者候補として面接にエントリーした3人は、それぞれに使える素養を所持していたと…

さてと…

こうとなれば、私たち石神康友殺害ユニットの結成は、この石渡ブーが他の二人を説得できるか否かにかかるわね

ここでコイツの背中をどんと押すわよ!




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