逆転結婚~目が覚めたら彼女になっていました~

「これからは、親戚として宜しくね」
「…優衣里さん…」
「優衣里でいいわよ。私、もう全部許したから誰も恨んでも憎んでもいないから安心して。文彦さんにも、許しますってちゃんと伝えているから」
「本当? 」
「ええ、もう過去の事よ。私達は今を生きているの。だから、貴女もこうして愛する人の巡り会て。本当に愛する人の子供を埋めたのだから、前を見て生きて行けばいいと思うよ」
「…有難う…優衣里…」
「赤ちゃん、抱っこしてもいい? 」
「うん、どうぞ」

 昂也を受け取り抱っこした優衣里。

「可愛いわね。彩に似ている感じがする」
「そうね、でもね血が繋がらなくても純也さんに似ている所もあるの」
「うん、そんな感じがする」

 すやすやと眠っている昂也を見ていると、優衣里はとても癒される感じがした。

「昂也はね、体外受精で生まれたの」
「え? そうなの? 」
「うん。私、あの火災の時に顔に大火傷を負って。精神面と顔の火傷の手術が重なって。色々と、純也さんの事情と私の事情が重なって2人で体外受精を選んだの。ちょっと時間がかかったけど、無事に来てくれて嬉しかった。…子供を産んで分かったのだけど、やっぱり子供って愛しいのね」
「そうね、私も優と麗が来てくれて親になって分かることが多いわよ」

 麗人達が話していると、いつの間にか太陽と優と麗が遊び始めた。
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