私が愛した人は…
それだけ言うと、空雅は電話を切った。

誰にも言わずに…

今大鳳組が攻めて来たら、四條組は不利だ。

せめて、明日まで時間かせがないと。

暁さんは、絶対に助けに来てくれる。

私は携帯で施設までの行き方を調べ、携帯の電源を切った。

施設は隣の県の端の方。

ここから電車で、2時間。

さらに、最寄り駅からバスで30分。

施設の前には、空雅が立っていた。

「ちゃんと1人で来たようだね」

「なんの用?」

「とりあえず、中に入ろうか。その前に、携帯を預かろう」

私は空雅に、携帯を渡した。

「誰にも言わずに来たか?」

「当たり前でしょ」

私は空雅の後をついていった。

施設は、誰もいなかった。

「みんなは?」

「ここは今月から、大鳳組が買ったのさ。みんなは、別の場所で暮らしてる」

空雅はある部屋に入っていった。

ここは…

私がいた部屋だ。

「きゃっ!」

私は空雅に押し倒された。

「どいて!!」

「あの時の続きしようか」

空雅は、ニヤッと笑った。

「やめて…!!」

「どうせあの男と、ヤリまくってんだろ?」

空雅は、私の足を触ってきた。

「触らないで!!」

「ふっ。まぁいい。20日の0時までに、四條が来なかったら犯す。それまで、トイレ以外1歩もでるなよ。言っとくが、逃げようとしても大鳳の組員が見張ってるからな」

と言い、空雅は出ていった。
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