風と共に去らなかった夫になぜか溺愛されています
☆☆☆

 カーテンの隙間を狙って光が差し込み始めた。この光さえ眩しいと思えてくるのは、頭がぼんやりとしているからだろうか。

「リリー」
 うつらうつらとしていたところを、グロリアは呼ばれた。

「ずっと、ずっと長い間。私は君とこうなることを望んでいた」
 夢か現かわからないような頭の中で、グロリアはウォルターの話を聞いていた。

「初めて君に求婚したときは、あっけなく断られた。二回目は、押してだめなら引いてみろと思い、求婚すらしなかった。三回目は、求婚を断られた腹いせに、あちらの国へ寝返ってみた。そして、今回で四回目。まさか君が素直に私の求婚を受け入れてくれるとは思ってもいなかった」

 ウォルターは何を言っているのだろう。

「死ぬたびに、次の人生は君と一緒になりたいとそう願いながら、その命を散らせていった。だが、気付くと、初めて君と出会った時間に巻き戻る。君は覚えているだろうか」
 そこでウォルターが優しく笑ったのを感じた。だけどグロリアの頭はまだ覚醒していない。

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