イケメン検事の一途な愛

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「すっごぉおおおお~~いっ!!さすが現役検事っ!!まさに救世主ですよね~」

一日の仕事を終え、事務所に寄るように呼ばれた私と山ちゃんは、20時過ぎに社長室へと。
今後の仕事に関して社長から話があるのだと思っていたが、目の前に差し出された書類は、脚本でもスポンサー契約の書類でも無かった。

数日前、深夜に志田から呼び出され、迂闊にもマネージャーも連れずに訪れた際に遭った暴行被害に関しての示談書と慰謝料に関する書類等である。
養父である社長と彼(久我 柾)が事前に話し合った上で進めた案件だという。
いつ、どうやって、彼が『リアルスター☆』と折り合いをつけたのかは知らないが、こんな直ぐに解決するだなんて。
彼の優しさは私が思っていた以上に深く、そして温かいと実感した。

「それと、来週のクランクアップ後に5日間の休みが取れるように、山本、関係各所にお詫びの連絡と調整を頼む」
「5日間ですか?」
「ん」
「分かりました。直ぐに調整します」

急にどうしたんだろう?
5日間も休みが取れるだなんて……。

「湊」
「……ん?」
「今回の件の久我君への御礼として、その休みに久我君と旅行にでも行くといい」
「え?」
「久我君には話してあるし、航空券と宿泊施設も手配してやる」
「………本当に?ドッキリとかじゃなくて?」

思わず、辺りを見回してしまった。
だって、パパラッチは常に張り付いてるし、志田との件もあって世間の目がかなり厳しい状況なのに。

「久我君からも了承得てるから、交際を公表するならいつでもして構わないぞ」
「えっ」
「その方が、お前に合ってるしな」

さすが、お父さん。
こそこそするような事が嫌いなこと知ってるし。
何より、彼への想いも理解してくれているから。

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