イケメン検事の一途な愛


いきなり現れた派手な色目の服の女性に対し、怪訝そうな顔つきで視線を向ける見合い相手。

「そちらこそ、どちら様ですか?」
「はい?」

腕組しながら見下ろす目の前の女性は、にやりと余裕の笑みを浮かべた。

見合いのことを知ってるのは母親くらいのはず。
他に誰にも今日のことを言ってない。
誰かと勘違いしてるのかもしれないと思った俺は、女性の顔を凝視した、次の瞬間。
サングラス越しの彼女と視線が交わった。

「お見合い相手の方、……でしょ?」

完全に彼女のペースに切り替わった。
俺の肩に手を乗せ微笑む。
それが、アイコンタクトだと分かった俺は、小さく頷いて応える。

蛍光の黄色のアウターに黒いハーフパンツ、それにアンダーレギンスを合わせた服装の俺にマッチしてる彼女の服装。
しかも、足下を見たら、同じシューズまで合わせてるときた。

見合いだとは伝えてないが、もしかしたら偶然にもこの状況を見かけて、フォローしてくれたのだと理解。

「久我さん」
「……はい」
「先ほど、今好きな人はいないって仰いましたよね?」

あ~、そんな質問あったな。
いるといったところで引き下がるような性格には思えない。
俺の第六感がそう思わせた。

「『好き』な人はいないですよ」

俺の肩に手を置く彼女の手を取り、腰に手を回して引き寄せる。

「『好き』ではなく、『愛してる』女性ならいますよ、ここに」

俺の膝の上に座った彼女を腕の中に収め、目の前の見合い相手に見せつける。
顔から火が出そうなほど赤らめ、テーブルの上に置かれた手がわなわなと震え出した。


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