離婚予定の契約妻ですが、クールな御曹司に溺愛されて極甘懐妊しました
 顔を上げた泰雅は片手で自らの髪を掻き上げながら熱い息を吐く。

 本気になった男の壮絶な色気に純玲はただ翻弄される。
 それこそ身体中を愛でられ、どうされても、どうなってもいいと、理性をドロドロに溶かされていった。

「泰雅さん、もう……」

 蕩け切った純玲は汗ばんだ逞しい背中に縋るように手を伸ばす。

「……俺が君にそんな顔をさせてると思うと堪らないな」

 泰雅はそう言うと純玲の中にその身を沈めていく。
 受け入れた彼は、火照った自分の身体より熱く感じた。
 追い詰められたような夫の動きにあっという間に高められ、純玲の視界には何も映らなくなる。

「――純玲っ」

「泰雅さん……っ!」
 
 あなたを愛してる。

 息もできないほどきつく抱きしめられ果てる瞬間、純玲の心を占めていたのはその想いだけだった。
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