素直になれないお姫様の初めてのベッド事情
「実花子、ぎゅっとしてあげる」

まだセックスの直後で、小さく身体を震わせていた、私を千歳がキツく抱きしめた。

「痛くなかった?」

「え?」

処女でもないのに、こんな風に気遣われたのも初めてかもしれない。

「……うん」

不思議に思って、千歳を見上げれば、ニヤッとしながら、私のおでこにキスを落とした。

「実花子、セックス久しぶりだったでしょ。貞操観念がしっかりしてて、簡単に男に体をゆるさないトコも僕好きだよ」  

「ば、ばかっ」

確かに、千歳の前では、身体だけの男ならいくらでもいるなんて言ってたが、実際関係を持ったのは、高校の時に付き合っていた先輩と、颯の二人だけだった。

「ちなみに、もう実花子が、他の男に抱かれることないからね」

「それ……どゆ意味?」

「さぁね。どうゆう意味だろね」

千歳は、私の左手を取ると、薬指の付け根に強く吸い付いた。

「ちょっと、赤くなったじゃない!」

千歳は、クスッと笑うと、また私にキスを落とす。
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