壊れるほどに愛さないで
すぐに雪斗の熱いモノが、身体を最奥まで貫いて、その瞬間に心が、壊れてしまいそうな音がした。

初めて海の中に足を踏み入れた感覚のように、挿し込まれた雪斗の熱が、トプンと深い海の中へと私と一緒に沈み込んでいく。

「っ……美織っ……」 

壊れてしまう。揺さぶられる度に、心も身体も雪斗を求めすぎて呼吸もままならない。

もう、いっそ、一つに混ざり合って、互いの心臓は、壊れてしまえばいいのかもしれない。

「ンンッ……だ……め、雪斗っ」 

「……大丈夫っ…だから……」  

「も……う……私っ……」

「いいよ」

揺れる身体の心地ゆさに身を任せたまま、深淵の底へ雪斗と共にふわりふわりと堕ちていく。


ーーーー大好きだよ。


先に口に出したのは、自分だろうか。それとも雪斗だろうか。ただ一つ分かったのは、この心が壊れそうな感覚を私は、知っている。

壊れる程に愛し、愛される感覚を。
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