壊れるほどに愛さないで
目が覚めると、まだ外は仄暗い。

寝室の壁掛け時計を見れば、5時過ぎだった。 

隣を見れば、友也が静かな呼吸を繰り返しながら眠っている。私が、風邪を引かないように二重にかけられた毛布を私は、友也に掛け直した。

「友也……」

私は、昨日は途中から意識がない。あんな風に強引で乱暴なセックスをする友也は、三年付き合って初めてだった。

(……怖かった……)

私は、友也を起こさない様にベッドから起き上がる。見れば、私は友也のスウェットを身につけていた。おそらく、私が気を失った後、友也が着せてくれたのだろう。

私は、そのままシャワー室の扉を開けた。

シャワーを浴びながら、私は体を鏡に映す。

「これ……」

ーーーー思わず絶句する。

私の身体には、あちこちに赤い痕が、無数についていて、まるで、友也が、私を離さまいと赤い鎖で、縛り付けているようだ。

友也が、こんな風に私を自分のものだと誇示するように痕をつけるのも、初めてだった。

私は、濡れた体をバスタオルで包み、友也の部屋に数枚だけ、置いている洋服をクローゼットから取り出して、白色ブラウスと、淡い紫色のフレアスカートに着替えた。

寝室を覗けば、まだ友也は長い睫毛を揺らしながら眠っている。
< 49 / 301 >

この作品をシェア

pagetop