壊れるほどに愛さないで
「努力します」
雪斗がそう答えると、増川部長も他の営業マンもあっという間に外回りに出てしまい、増川チームでは、私と雪斗の二人きりになった。
パソコンのカタカタと叩く音が、やけに響く。
隣の雪斗を見ると、担当病院の先生の名前一覧から、経歴、専門分野、更には、過去に卸した薬品データなどを閲覧し、手帳に細かくメモをしている。
何となく落ち着かない私は、給湯室へ行こうと立ち上がった。
「コーヒー入れに行きますけど、待野さんも飲みますか?」
私は、お気に入りの白いマグカップを取り出した。営業所では、みんなマグカップを持参していて、これを給湯室に持って行き、各自でコーヒーを入れて戻ってくるシステムになっている。
雪斗は、パソコンの手を止めて、デスクの引き出しから、マグカップを取り出すと、黒い切長の瞳をこちらに向けた。
「あ、給湯室、俺も行ってもいいですか?自分で入れれるようになれば、美織さんに気を遣わせなくていいんで」
「あ、わかりました」
何故だが、雪斗の瞳を見ると居心地悪く感じるのは何故だろう。
私は、早くなる鼓動を抑えるように、胸に片手を当てながら、雪斗と給湯室へと向かった。
雪斗がそう答えると、増川部長も他の営業マンもあっという間に外回りに出てしまい、増川チームでは、私と雪斗の二人きりになった。
パソコンのカタカタと叩く音が、やけに響く。
隣の雪斗を見ると、担当病院の先生の名前一覧から、経歴、専門分野、更には、過去に卸した薬品データなどを閲覧し、手帳に細かくメモをしている。
何となく落ち着かない私は、給湯室へ行こうと立ち上がった。
「コーヒー入れに行きますけど、待野さんも飲みますか?」
私は、お気に入りの白いマグカップを取り出した。営業所では、みんなマグカップを持参していて、これを給湯室に持って行き、各自でコーヒーを入れて戻ってくるシステムになっている。
雪斗は、パソコンの手を止めて、デスクの引き出しから、マグカップを取り出すと、黒い切長の瞳をこちらに向けた。
「あ、給湯室、俺も行ってもいいですか?自分で入れれるようになれば、美織さんに気を遣わせなくていいんで」
「あ、わかりました」
何故だが、雪斗の瞳を見ると居心地悪く感じるのは何故だろう。
私は、早くなる鼓動を抑えるように、胸に片手を当てながら、雪斗と給湯室へと向かった。