壊れるほどに愛さないで
「うーん。分かんないけど、でも、もし外見が似てるからって、興味持ってもさ、結局、その人の心の中はぜんぜん違うじゃない?だって、別の人間なんだから。雪斗君もそのくらい分かってそうだけどね」 

(私の心の中……)

ずっと私の心の中には友也しか、入れないと思ってた。

それなのに今は、出会ったばかりの雪斗が、既に心の片隅にいるのがわかる。

見て見ぬふりしているが、私の心の中のカタチが、少しずつ変わっていくのを感じている。

「いいじゃん、美織の人生だよ。じゃあ……少し寝たらおいで」 

和は、自分の緑茶の入った紙コップを片手に、にこりと笑うと医務室の扉を静かに閉めた。
< 96 / 301 >

この作品をシェア

pagetop