大嫌いで愛しいもの

女だと思ってない。最早男

『女だと思ってない。最早男』



その子は,女の子。

オシャレだって好き。

自分をよく分かってる。

手先も器用。

料理は趣味で,お菓子は自慢。

それが女の子かと言われたら,その子だって分からないけど。

女で生まれて嬉しいと,自分の思う女の子でいたいと。

いつも満足げに生きている。

男の子に,恋だってする。

失恋だってする。

ちょっとおませで,将来のスリーサイズを想像してどうかなって気にしてる。

そう言われて眉を寄せるの,偽りじゃないよ。

本当に心の底から,すっごく嫌がってるの。

だけど私は



『女じゃない』

『も~,生まれる前から私は女って魂に刻まれてるの! 爪の先から頭の先まで!』

『お前といるの,楽しい』



その言葉を,友情を壊そうとは思えない。
< 8 / 13 >

この作品をシェア

pagetop