エリート脳外科医は離婚前提の契約妻を溺愛猛攻で囲い込む

 昴さんは続ける。

「でも、香澄は比べられないほど大事になっていて……気づいたら逆なんだよ。香澄のために病院もやっているんだ」
「……え」

(逆ってどういうこと……?)

 考えていると腕をもって少し離される。
 そして私の顔をまっすぐ見て昴さんは言う。

「もう俺の一番は香澄なんだ。俺は香澄がそれくらい好きだってこと。わかるか?」

 胸が強く高鳴る。
 そんなことを聞いて、どうしていいのかわからなくなる。

 彼の一番大事なものはいつだって病院だと、それは揺るがないことだと信じていた。
 実際に、ずっとそうだったはずだ。

 だけど、昴さんの言葉は真摯にまっすぐ胸に届く。
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