エリート脳外科医は離婚前提の契約妻を溺愛猛攻で囲い込む

 どぎまぎして声が出なくなる。
 だけど、優太先生の表情は真剣で、誤魔化すなんてできなかった。

「本当は一緒に大阪に来てほしいって言うつもりだったし、なんなら結婚したいと思ってた。でも、君は怪我をして仕事を辞めて、それで昴先生と結婚した」

「そ、そうですよ? わ、私、ひ、人妻ですよ?」
「でも、あと三か月だよね」

 ぴしゃりと言われて言葉に詰まる。

「どうして……? 私は、味もちゃんとわからないし」
「うん。それもちゃんと分かってる」

 私は、さらに言葉に詰まる。
 それから自分の拳を、ぎゅう、と握っていた。
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