献身遊戯~エリートな彼とTLちっくな恋人ごっこ~


その夜、ご飯を作る心の余裕はなく、コンビニ弁当を買って済ませた。
歯を磨いてシャワーを終えると、髪を乾かす気力すら残っておらず、重い体をベッドに倒す。

まだ信じられない。
清澄くんとベッドで抱き合ったのはついこの間の出来事なのに、それが遠い昔のことのように感じる。
異動だとか、海外だとか。
知らない情報ばかりどんどん流れてきて。

……違うって思いたい。
曖昧な関係のままサヨナラするとか、清澄くんはそんな人じゃないと思ってる。

ベッドに潜らせていたスマホを枕もとに出した。
フォトアプリの中に入っている、彼と水族館で撮った写真を眺める。

このときの私、幸せそうなだなぁ……。
恥ずかしそうに笑う私に寄り添って肩を抱いてくれた清澄くんは、これだけ見たら彼氏のようだ。

終わりたくない……。
清澄くんとお付き合いしていたい。
もしもまだ始まってないのなら、ちゃんと確認したい。
彼には本音が言えるって感じたんだから、勇気を出して聞いてみてもいいかな。

< 123 / 144 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop