献身遊戯~エリートな彼とTLちっくな恋人ごっこ~

「そんなんじゃない。入って来ないでよ……!」

「うわ、なにお前。絶対遊ばれてんだろ」

淳司は穂高さんに目をやった後、そう言って私を嘲笑う。
いつも私を見下して、罵倒するのが癖になっている人なのだ。

なにを考えているのか私にはわかる。
言いなりだった私から別れを告げられた事実は、プライドの高い淳司は許せなかっただろう。

そんな憎い私が穂高さんのような人とふたりで飲んでいる場面に出くわしたのだから、私を罵倒して辱しめて、仲を引き裂いてやろうと考えているに違いない。

淳司はきっと穂高さんにはなにも言えない。
彼にとって、自分を誇示するために見下す対象は、常に私なのだ。

「用事がないならそろそろ出ていってもらえますか。今日はふたりで飲みに来たので」

穂高さんが助け船を出してくれる。

彼は敵意や怒りという感情はとくに露にせず、柔らかく、しかし強制力のある言い方で淳司に告げた。
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