❤️俺の抱擁に溺れろ、お前の全てが欲しい、極道の一途な愛
お荷物なだけのあなたは健斗にとって迷惑なだけよ、健斗の前から姿を消して」

梨花は思いのたけをかすみにぶつけた。

そして、とどめを刺すかのように言葉を続けた。

「全て、健斗は知ってるわ」

「えっ、どうして」

「私が健斗に教えてあげたの、健斗びっくりして、戸惑ってたわ、その内あなたに、
別れを告げると思うから、その前に出て行ってあげて、健斗を思っているなら、
自ら出て行くのが愛情でしょ、あなたはもう女じゃない、健斗の側にいるなんて、
許されないことよ」

梨花は罵声を浴びせた。

かすみは愕然とした。

拓真さんは私が子供を生めないこと、そして命が短いことを知っている。

かすみは自分に子宮がないことだけは、拓真に知られたくなかった。

女ではなくなったような気がするからだ。

かすみはがっくり肩を落とした。

「お嬢、もうその辺でよろしいんじゃないでしょうか、帰りましょう」
剣城は梨花に帰るように促した。

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