❤️俺の抱擁に溺れろ、お前の全てが欲しい、極道の一途な愛
剣城は新堂組を後にした。

お嬢の恥じをさらすことは出来ず、事実は伏せてかすみの身の安全のみを忠告した。

剣城は時間の許す限り、かすみの身の安全を確保した。

かすみさんは人妻なのに、俺はお嬢を放っておいて何をしているんだ。

そんな時、かすみは病院へ診察に行くため、久しぶりにマンションの入り口まで出てきた。

今日は拓真がどうしても外せない仕事のため、ツトムが迎えにくるところだった。

マンションに着いたらツトムが連絡をして、それから下りてくるように言われていたのに、かすみは待たしたら申し訳ないと、マンション前で待機していた。

剣城は久しぶりにかすみの姿を見た。

痩せて、見るからに頼りなげに見えた。

でも、心惹かれたかすみの笑顔には癒された。

一人で出てきて危ないだろう。

新堂組の奴らは何をやってるんだ。

その時、人相の悪い奴らにかすみは囲まれた。

「春日部かすみさんですね、ちょっとご足労願いましょうか」

かすみは腕を掴まれ、車に押し込まれた。

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